【受験数学】領域の解法を徹底解説!【逆像法】【軌跡と領域】(例題つき)
前回は順像法による解法を解説しましたが、今回は前回の続きとして、逆像法による解法を解説していきます。
順像法による解法や、領域の解法全般についての説明、特徴などについては前回書いたコチラの記事をご覧ください!
軌跡の解法については以前に解説しコチラの記事をご覧ください!!
今回も前回と同様の例題で考えていきましょう。
ある直線 がある。
がの範囲で任意に変化するとき、のの部分の通過領域を求め、図示せよ。
逆像法の解法
逆像法による解法の手順は以下の4ステップで書くことができます。
- 通過領域を求めたい点をとおく
- 条件式を立式する
- を定数とみなし、その他の文字についての存在条件を求める
- 存在条件により求めた領域を図示する
例題を用いた解説
Step1) 領域を求めたい点の座標を文字でおく
Step2) 条件式を立式する
このステップでは条件式を立式していきます。
まず先ほど設定した点Pは、直線上の点なので
と書くことができます!
この例題では、他には特に条件がないのでこれで立式も完了です!
Step3) XおよびYを定数とみなし、その他の文字の存在条件を求める
順像法と明らかに内容が異なるのはこのステップだけです!
“存在条件”というなんとも難しそうな言葉が出てきましたが、焦らなくて大丈夫です!
これはそのまま、“存在するための条件”だと思えば良いです。
例えば二次方程式において実数解が“存在するための条件”は「判別式が以上となる」ことでしたが、これがすなわち存在条件です!
では本問題における存在条件とはどうなるかを考えていきましょう!
そのためにはまず、何が変数で何が定数かをきちんと区別するところから始めましょう!
(これは順像法の時にも説明しましたが、領域の問題を解く上で最も重要なことです!)
Step4) 存在条件により求めた領域を図示する
さて、Step3で求めた存在条件が、すなわち求めたい領域の式になっているので、あとはこれを図示するだけです。
すると下図のようになります!(ただし、境界を含む)
まとめ
いかがでしたか?
順像法に続いて逆像法をについても説明してきましたが、中身は結構共通となる部分も多かったので、前回の記事を読んでくださった方にとっては理解しやすかったのではないでしょうか。
また、いずれは包絡線についての解説も行う予定ですので、お楽しみに!